# CAOVIS 翻訳支援システムとしての特徴

CATOVIS は主に小規模~中規模の翻訳プロジェクト向けに、翻訳者の目線から開発した翻訳支援システムです。

このシステムは、翻訳支援ツール(CATツール)としての機能を持つCATOVIS LSと、Microsoft Office Word(以下「Word」)のような使用頻度の高いアプリケーションに様々な支援機能を組み込んだ拡張ツール(VBA Core)から構成されています。また、各機能は独立して使用することもできるため、それぞれの習熟度やプロジェクトの特徴に合わせて取り入れることができます。 具体的には、以下のような段階に分けて導入ができます。

  1. センテンス単位でのカーソル移動
  2. 原文の簡易可視化
  3. 機械翻訳の取得(評価版のみ、要登録)
  4. 対訳エディタの使用
  5. コンテンツコントロールを利用した対訳作成支援
  6. 特殊な一括置換
  7. 同一センテンスの自動伝播、一括QAなどの作業自動化支援(開発中)
  8. CATOVIS LSとの接続(翻訳メモリ・用語集の利用)
  9. 機械翻訳の活用、入力支援、数字チェックなど

現在、多くのCATツールでは原稿ファイルを一旦取り込んでからツール上で翻訳、その後、元のファイル形式にエクスポートするのが主流となっています。 そのため翻訳作業自体に、各ツールでの操作を覚えることが必須となっています。

CATOVISでは、主に Word での操作を想定しているため、使い慣れた画面+α の操作感で作業を進めることができます。

CATツールをまだ使ったことがない、操作が難しくて諦めてしまった、といった翻訳者の方もぜひ一度、手に取ってみてください。

# 謝辞

CATOVIS は、今は開発が止まってしまった翻訳支援ツール Felix に多大な影響を受けています。 Felix はMS Officeと直接連携するツールで、CATツールの導入として非常に優れたツールでしたと思います。 Officeのアップデートにともない、次第に連携に不具合が発生するようになり、第一線で活躍させるには少し難しくなっってしまった。 これを遺憾に思ったところから、CATOVIS の開発はスタートしました。

できるだけ Felix のような操作感を残しつつ、モダンな機能を取り入れようと日々開発を進めています。

また、もう一つ。Vue.js の理念も参考にしています。 Vue.js はJavaScriptの数あるフレームワークの一つなのですが、「プログレッシブ」という理念を取り入れているのが特徴です。 ここでいうプログレッシブとはつまり、段階的に導入可能である ということ。 SDL TradosやMemsourceに代表されるCATツールは、原稿ファイルを取り込んで使用するのがほとんどで、いわば「フルスタック」な機能を提供しています。 これは大規模なプロジェクトでは非常に便利で、どんな原稿ファイル形式でも同じ形で作業できるといったメリットもある反面、導入のハードルを上げている部分もあると思います。

CATOVIS は文の選択だけ、原文の表示だけ、といった一部の機能のみでも使えるようにしています。 特に英語以外の翻訳では、需要のボリュームが読みにくいことから大規模ツールの導入がためらわれがちになり、翻訳者の間に情報格差が広がることもあります。 CATOVIS は既存のツールの代替としてではなく、隙間を埋められるようなツールを目指していきたいと思います。

# 名前の由来

私の好きな動物は羊です。

羊は偶蹄目です。

偶蹄目はラテン語で OVIS です。

CATOVIS は 翻訳支援ツールの CAT と、OVISの組み合わせでできています。

また、偶蹄目の二つに分かれた蹄はギリシャ文字の λ (ラムダ)を想起させます。 ラムダは、Pythonなどのプログラミング言語で使える無名関数のことで、特定の入力に対しどういった出力を返すのか、一時的に決めることができます。

翻訳や翻訳支援ツールにもつながることがあるような気がしました。

CATOVIS は翻訳類偶蹄目……ではなく、翻訳を支援するため後ろで働く関数になれればという思いを込めて命名しています。